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【ネタバレあり】『舞台版PSYCHO-PASS Chapter1犯罪係数』@品川ステラボールを見てきました

『舞台版PSYCHO-PASS Chapter1犯罪係数』を見に行ってきました!!!!簡単に感想でも残しておきます。

ネタバレします。

 

 

品川ステラボールにて

場所は品川ステラボール。品川駅高輪口から5分とすぐ(でも迷いかけた)。ステラボールは昔Aimerのライブで行ったきりで観劇では初めてだったわけですが、わりとステージが狭くて客席が平らで横長な感じ?でした。私はセンターブロックでしかも一番下の床の部分から一段上がってすぐの列だったのでかなりいい席で見ることができました。これ、床が一段上がっていなかったら1階後方はステージが見づらいだろうな……と感じたのでステラボールはあまり舞台公演には向いていないかもしれません。オールスタンディングのライブとかならステラボールは普通かもしれない(Aimerのライブは着席状態で鑑賞するライブでしたがその頃はステージからの光でAimerの姿を隠していたスタイルだったので気にならなかった)。

そのステラボールのステージの狭さを補うかのように、高さのあるセットとアスレチックのように大回転する舞台中央の階段付きセットが演出に存分に生かされていました。ただ、下手側の高すぎるセットは見上げるのも大変だったけど演者さんがその上で走るとグラグラ揺れて少し不安になりました。事故だけは起きませんように……。

 

泣いてばかりになってしまった劇の内容

肝心の劇の内容ですが、これがとっても良かった。パンフに虚淵さんが書いていたように、1期の頃の面子が揃い踏みして懐かしさを感じました。最近またPSYCHO-PASS1期を見ているのにもかかわらず、古くからの知り合いにまた会ったかのような感覚さえ覚えます。

基本的にアニメの通りに進んでいくので、アニメと違うところがよく目立つ作りになっているのですが、アレンジのなかで特に良かったのは佐々山の出番が多かったこと、というか『PSYCHO-PASS0(サイコパスゼロ)名前のない怪物』の内容が1期の前半の内容とシンクロして描かれていたところです。ファンとしては涙を禁じえませんでした……。いやあ良かった。まだゼロを読んだことのない方は読むといいですし、ドラマCDも出ているのでオススメします。わたしも再履修しよ……。

 

アンサンブルの人たちが歌に合わせて踊り、決める場面で演者さんたちがバチッと決めてカッコよかったのですが、桜霜学園校歌とおぼしき悲しげな歌のパフォーマンスや重潜在犯の画商の彼をメインにしたパフォーマンスが特に好きでした。

演出面でも、佐々山の死体(的な存在感のある装置)が舞台上に広がる演出も残酷で良かったです。直前のマルドウのクリームパンシーンとの感情高低差よ……。

 

 

各演者さんへの思い

狡噛さん(久保田悠来さん):声が低くて舞台役者らしさを感じました。顔も体つきもカッコいいです。

宜野座さん(真田佑馬さん):佇まいがマジで宜野座さん(後述)。元ジャニとのことで、応援したくなるじゃないか……

朱ちゃん(河内美里さん):初々しさがすごく1期の朱ちゃんだった。こーがみさんとの身長差がいい。

縢くん(橋本祥平さん):動いている姿、朱ちゃんに人生を選ぶ意味を聞く姿を見て泣いてしまう…。懸垂ブラブラかわいい

志恩さん(愛加あゆさん):ブラジャーを賭けてもいいセリフが聞けて嬉しい。やよしおフォーエバー…

六合塚さん(立道梨緒奈さん):アニメからそのまま出てきたのかと思うくらい再現度が高かった。すき……

チェ・グソン(磯野大さん):みずみずしいグソン。存在感がすごい。

泉宮寺さん(大塚尚悟さん):優しげな雰囲気のおかげで泉宮寺さんの本当の意味でのサイコパス感が出ていました

王陵璃華子さま(藤本結衣さん):動く百合!!!動く百合!!!と興奮を抑えるのが大変でした。彼女の凛とした存在感のおかげですごく「この話は舞台向きだな」と思わせてくれました。

佐々山(細貝圭さん):こーがみさんの言葉やサイコパスゼロから受けたイメージ通りの佐々山像でとても心を動かされました。動く佐々山がアニメよりも多く見られる……!!

征陸さん(今村ねずみさん):コメディリリーフとしての征陸さんのシーンもあり、とても新鮮でこれもまた良い…となりました。

槙島(前山剛久さん):その神々しい佇まいに視線を送ることすら躊躇われるような姿でした。舞台上でふと気づけばそこにいる…と気がつく感覚は何物にも代えがたい経験でした。

アンサンブルキャストのみなさん:ダンスのキレがすごい!!開演前に廃棄区画にいる様子で雰囲気に飲み込まれました。

桜霜学園編がメインだったのでもちろん霜月も出てきたのですが、本物の女子高生みたいで、ああこの年で背負ってしまったんだなあと改めて胸に重いものを感じました。

 

そして、宜野座さんの佇まいについて。これは声を大にして言いたい。舞台上の演者さんとは実際にどうかはともかくとして「目が合う」感覚があるというか、こちらからの視線をどのように処しているかが目つきに表れているような感じがするのですが、真田佑馬さんのその目つきの演技が、観客としてのわたし(たち)の視線に対する処し方が、マーーーージでわたしの思う1期の宜野座監視官でした。これは生で見ると分かるような空気感というようなものな気がします。とにかく宜野座さんがそこにいた。宜野座さんがそこに!!!!!うおおおおおお!!!!!

 

槙島さんとも宜野座とは違う意味で「目が合う」感覚が無かったのがとても良かったです。槙島先生はどこか遠くを見ている……。

 

空気感についてももうひとつ。アニメや映像にはない「匂い」「風(空調か?)」「アクション後のリアルな息切れ」が、キャラがそこにいると思わせてくれて、これは2.5次元舞台のいいところだなと思いました。演出用のタバコを使って煙も立っていたのですが、香水のような良い香りでした。ちなみに手元をよく見るとスピネルの箱の色が見えました。ちゃんとしてくれてます。

 

おわりに

簡単な感想のつもりがダラダラと長くなってしまいました。PSYCHO-PASSが好きだなあという気持ちと2.5次元舞台の良さで胸が一杯になった舞台版PSYCHO-PASSでした。願わくばChapter2、3と続いてほしいですね。まだチケットも残っているようですしできればまた見たいです。