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【ネタバレあり】『舞台 さらに「さらざんまい」~愛と欲望のステージ~』@THEATRE 1010 を観てきました

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舞台さらざんまいを観てきました。さらざんまいという作品と私の距離としては、アニメを一通り見て、感動してブログ記事を頑張って書いたくらいのもので、ノベライズは一応読んでます。

 

まあそんなことは置いておいて、プレートライト(舞台版公式グッズ。歌唱シーンで光らせて応援ができる)を振ってきましたよ!以下、ネタバレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レオマブはレオマブでした。

舞台でどこまであの、カワウソによって引き出された『性』と、2人の間の『愛』を表現するのか気になっていましたが、性に関しては生々しさに圧倒されてしまい、愛に関してはノベライズから回想を持ってきたこともあり中々良かったと思います。間違ってたらすみません。

前者に関しては実際に目の前で演者さんが絡み合ってたらそりゃ圧倒されるしかないので、生の人間が演じている面が大きいんですけどね。

 

中二トリオに関しては演技に熱が入りまくっており、セリフ後ダッシュも一生懸命で、セリフも一部聞き取りにくいレベルでしたが、そこがまたアニメとは違って中学二年生の必死さみたいなのが出てるんじゃないですかね。ちなみに悠が一番声が高くて声変わりの時期のようなセクシーな声をしていてドキドキしてしまいました。

 

ケッピが……アニメの表現をそのままやっていくのは難しいのですが、着ぐるみから美しい足が生えており、シュールさでアニメとは違った面白さがありました。ケッピの中に入っていた方は姿勢も大変だろうに、本当にすごい。ケッピが最後に王子姿に戻る時の衝撃は是非ともその目で目撃していただきたい。まあこれはネタバレ記事なので書きますが、いや、着ぐるみ脱ぎ捨てるんかーーーい!!

 

サラちゃんは帝子さんなのでマジでアニメでした。歌もありました!!!サラちゃんかわいいよサラちゃん。開演前終演後アナウンスもサラちゃんでした。

春河くんはまあ難しかったろうなあと。釘宮さんの声でみるんの系譜を継いでいるキャラなので……。

誓は、仕方ないのですがもっと見たかったです!!!

 

全体としては笑いあり涙あり歌ありダンスありで、アニメの音楽も演出も存分に使っていて、見ていて面白かったです。

久慈兄弟の死別シーン、玲央と真武のシーンでは会場の反応も大きかった気がします。私も涙がぽろりと……。

 

アニメと細かく比べると、演出が舞台なりに練られていて、それでもアニメに純粋に沿ったストーリーや伝えたいものが2時間15分にぎっちり詰め込まれた、ファンサービスに満ちた舞台さらざんまいでした。

さらざんまいのうた、カワウソイヤァだけでなく、放課後カッパーやキャラクターソングも歌ってくださり、出来ることは全てやろうとしたように見えました。

 

 

この舞台を一緒に観て語り合う友だちが欲しかったですね。そうでなくとも、疎遠になってしまった、10年前や15年前、20年前の友だちと、街ですれ違ったりひょんなことで縁が蘇ったりなんかしてお茶でもしてみたかったですよ。

過去を悔やむような表現になってしまいましたが、さらざんまいという作品は過去を受けて、今を描き、そして未来へと向かっていく作品なので、今そこにあるものを見ていかなければならないんでしょうね。そして未来に辛いことがあっても前を向いて進んでいかなければいけないのでしょう。

何もかも変わってしまっても、変わらないものを互いに見つけあえる存在がある限り、人はつながっています。そういう存在は、現代では見えにくく意識しづらくはなってはいますが、誰にでも確かにあるものだと思います。今を見失わないように、欲望を手放さないようにやっていきましょう。

 

縁の外側へ行ってしまった玲央と真武について、グッズ化されたリングを眺めて、今はあれこれと考えてしまいます。玲央と真武に関しては、ふたりは傍観者/観測者の視線の外側に行ってくれたものだと思いたいです。

ふたりの関係は観測されることで生まれた関係ではなく、元から確かにあったもの……なのかもしれません。レオマブに関してはまだ自分なりに解決出来てなかったことが舞台を見た後に思い知らされています。レオマブって何なんだろう……。深淵か?

 

ここまでお読みくださりありがとうございました。